◎昨日の記事はこちら
【ニンジン】葉は茂っているのに根(可食部)が太くならないのはなぜ? - アタマの中は花畑
昨日の記事の中で、「肥料の三要素」とも呼ばれる窒素・リン酸・カリについて少し触れました。いずれも植物の成長には欠かせない成分ですが、与える植物に応じてその配分を調整する必要があるようです。
窒素・リン酸・カリという言葉自体はよく耳にするのですが、それぞれの効果についてはあまりよく知らない…というのが正直なところです。そこで、私の中の整理も兼ねて、今回は肥料の三要素について少しまとめてみたいと思います。
肥料の三要素について
窒素の効果
窒素は葉肥(はごえ)とも呼ばれ、葉や茎の成長を促す効果があります。そのため、葉や茎を食用とする植物によく用いられます。
窒素が不足している場合は、葉や茎の生育が悪くなる傾向があります。逆に窒素が多過ぎると葉や茎ばかりが成長してしまい、結果として花や実が付きにくくなります。
リン酸の効果
リン酸は花肥(はなごえ)または実肥(みごえ)とも呼ばれ、花や実の成長を促す効果があります。そのため、花を鑑賞する植物や実を食用とする植物によく用いられます。
リン酸が不足している場合は花付きや実付きが悪くなるほか、株全体も弱る傾向があります。一方で、リン酸が多過ぎる場合は土壌に含まれる成分のバランスが悪くなり、結果として土壌障害を引き起こすこともあります。
カリの効果
カリ(カリウム)は根肥(ねごえ)とも呼ばれ、根の成長を促す効果があります。そのため、根を食用とする植物によく用いられます。また、カリには植物の新陳代謝や光合成を促す効果もあります。カリを与えることで植物を丈夫にし、病気にかかるリスクを抑えることもできます。
カリが不足している場合は根の生育が悪くなるほか、病気にかかるリスクも高くなります。一方で、カリが多過ぎる場合は土壌に含まれる成分のバランスが悪くなり、結果として土壌障害を引き起こすこともあります。
窒素・リン酸・カリの配分が重要!
ここまでの内容を踏まえると、育てる植物によって(肥料として与える)窒素・リン酸・カリの最適配分が異なることがわかります。葉や茎を育てたければ窒素、花や実を育てたければリン酸、根を育てたければカリを多めに…といったイメージです。程度にもよりますが、これらのバランスが崩れると植物の生育が悪くなってしまうこともあります。
例えば、昨日の記事(冒頭参照)で取り上げた我が家のニンジンについては、窒素を過剰に与えたことで葉ばかりが成長してしまったようです。一方でカリが不足していたため、根(可食部)が全く太りませんでした。
これまでは手元にあった肥料を何となく与えていたのですが…さらなるレベルアップのためには、最適な肥料を使い分ける必要がありそうです。
肥料の配分がわからない場合は?
頭では理解したつもりでも、実際に肥料の配分を検討するのはなかなか難しいものです。本記事の中では「肥料の配分が重要!」とか語っている私自身も、いざ畑に出たらきっと何もできないことでしょう。。。
そんな私のような方のために、最近では特定の植物に特化した培養土や肥料が販売されています(ブルーベリー、イチゴ、ラン、バラなどは比較的よく見かける気がします)。これらの商品は予め肥料の最適配分が行われているため、そのまま使用できる点がメリットです。まだ栽培に慣れないうちは、これらの商品を活用してみるのも良いかもしれません。