先々週末、息子達を連れて少し遠くの公園まで足を運びました。日中は少し暑いくらいでしたが、天気も良く公園日和の1日でした。
もちろん目的は息子達を遊ばせることだったのですが、色とりどりの花を見かけるとついカメラを向けてしまうものです。ということで、(目的は違えど)息子達だけではなく私自身も十分に楽しむことができました。
▲アンギョウカンザクラの花
そんな中、公園の一角でトサミズキとヒュウガミズキの花を見かけました。どちらもこの時期に開花する樹木で見た目もよく似ていますが、トサミズキの方が一回り大きな花を咲かせる点が特徴です。そんな両者ですが、「トサ」「ヒュウガ」という名称にはどのような由来があるのでしょうか?
トサミズキの概要
科・属名:マンサク科トサミズキ属
種別:落葉低木
花色:黄
花期:3〜4月
原産:日本(四国)
別名:ロウベンカ(蝋弁花)など
花言葉:清楚、優雅、伝言など
◎特徴:
日本(四国)原産の落葉低木で、現在では園芸用の花木として各地の庭園・公園などに植えられています。葉が芽吹くよりも前に開花する性質があり、枝から垂れ下がるように花を咲かせます(花芽1つにつき7〜8個程度の花が開花する集合花)。主に高知県に自生し、葉がミズキ(ミズキ科)に似ていることなどからその名が付けられたとされています(※諸説あります)。
ヒュウガミズキの概要
科・属名:マンサク科トサミズキ属
種別:落葉低木
花色:黄
花期:3〜4月
原産:日本(北陸および近畿の日本海側)
別名:ヒメミズキ、イヨミズキなど
花言葉:思いやりなど
◎特徴:
日本(北陸および近畿の日本海側)原産の落葉低木で、こちらも園芸用の花木として親しまれています。宮崎県(日向)にちなんでその名が付けられましたが、宮崎県には自生していないことから、当時の誤解だったと考えられています。トサミズキなどに比べて小型であることから、ヒメミズキと呼ばれることもあります。
トサミズキとヒュウガミズキの違いは?
ここまでの内容を踏まえると、冒頭で触れた「トサ」「ヒュウガ」に関してはいずれも地名が由来であることがわかりました(※ヒュウガミズキは誤解によるものですが…)。そんなトサミズキとヒュウガミズキについて、両者の特徴・違いを改めて整理してみました。
◎トサミズキの概要(写真左)
・原産地は高知県
・花や葉はヒュウガミズキより大きい
・花房1つにつき7〜8輪程度の花が咲く
・萼(がく)や果実の表面に細かい毛が生えている
◎ヒュウガミズキの特徴(写真右)
・原産地は北陸〜近畿地方の日本海側
・花や葉はトサミズキより小さい
・花房1つにつき1〜3輪程度の花が咲く
・萼や果実の表面に毛は生えていない
どちらも園芸用の花木として庭園や公園などに植えられているため、見かける場所で区別することは難しいですが…花や葉の大きさによってある程度見分けることができます。ざっくり言ってしまえば「大型なのがトサミズキで小型なのがヒュウガミズキ」ということになります。