◎前回の記事はこちら(#20長野県)
【都道府県の花#20】長野県の木・花について - アタマの中は花畑
2023年7月より「都道府県の木・花シリーズ」と題して、各都道府県を代表する植物についてご紹介しています。第21回となる今回は、岐阜県の木と花について取り上げたいと思います。
岐阜県の木について
岐阜県の木は「イチイ」です。ここでは、イチイの概要についてもご紹介します。
科・属名:イチイ科イチイ属
種別:常緑高木
花色:─(花弁なし)
花期:4〜5月
原産:日本
別名:シャクノキ、アララギ、キャラボクなど
花言葉:高尚、哀しみ、慰めなど
◎特徴:
イチイ科イチイ属の常緑高木(あるいはイチイ科に属する樹木の総称)で、北海道〜沖縄にかけて日本全国で見かけることができます。かつてイチイの木で作った笏(しゃく)を仁徳天皇に献上した際、仁徳天皇がこの樹に正一位(=笏を作る高貴な木、の意味合い)を授けたことからその名が付けられたようです。
雌雄異株のため、雌の木には緑色の雌花、雄の木には淡黄色の雄花を咲かせます(※実際には花弁を持たないため、それぞれ雌しべ・雄しべの色合いで記載しています)。秋に熟す赤い実(仮果皮)は甘味を持ち、生色も可能です。
岐阜県の花について
続いて、岐阜県の花は「れんげ草」です。こちらも、れんげ草の概要についてご紹介します。
科・属名:マメ科ゲンゲ属
種別:越年草(二年草)
花色:ピンク、白
花期:4〜5月
原産:中国
別名:ゲンゲ、レンゲなど
花言葉:私の苦しみを和らげる、あなたと一緒なら苦痛が和らぐ、心が和らぐなど
◎特徴:
中国原産の帰化植物で、日本では岐阜県以西を中心に全国各地に分布しています。花の見た目がハス(蓮)に似ていることからその名が付けられました。一般的にはレンゲと呼ばれることが多いですが、実際の名称(標準和名)はゲンゲです。
古くから水田の緑肥として栽培されてきましたが、現在では野生化し、休耕田や畦道などでもよく見かけることができます。稀に白い花を咲かせる個体も存在し、シロバナレンゲソウと呼ばれることもあります。
岐阜県の木・花の由来は?
岐阜県の木としてイチイ、岐阜県の花としてれんげ草が選ばれたのには、それぞれ以下のような経緯があるようです。
◎イチイ
・「緑のニッポン全国運動」の一環で県民の意見を聞いた後、昭和41年10月1日に正式に制定された。岐阜県・飛騨地方では、イチイの木を用いた一位細工の特産地として知られている。
◎れんげ草
・NHKが実施した「郷土の花」事業の公募で候補に挙がり、昭和29年3月に正式に制定された。岐阜県はれんげ草の主産地で、春のやさしい風景によく似合う花として知られている。
◎次回の記事はこちら(#22静岡県)
【都道府県の花#22】静岡県の木・花について - アタマの中は花畑