アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【トマト】一番花や一番果は摘み取るべき?〜収穫量を増やすためにできること〜

◎前回の記事はこちら

【トマト】芽かきはなぜ必要?〜脇芽は挿し芽で増やせます〜 - アタマの中は花畑

 

先月末に家庭菜園デビューさせたトマト(中玉トマト)に、待望の一番花が咲きました!

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この時期のトマト栽培でよく耳にするのが「一番花や一番果を摘み取った方が、その後の実付きが良くなる!」という説です。少しもったいない気もしますが、収穫量を増やすためであれば、できる事はやっておきたいですよね。

 

ただ、参照先によって書かれていることが少しずつ異なるのが困ったところです。一番花を摘み取るべきなのか、一番果を摘み取るべきなのか、それとも摘み取らずにそのままにしておいた方が良いのか…?私自身も少し混乱してしまいました。。。

 

今回は、私自身の備忘録も兼ねて、それぞれの対応のメリット・デメリットをまとめてみようと思います。

 

 

一番花と一番果について

一番花とは最初に付いた花のこと、一番果とは最初に付いた実のことを指します。我が家では一番花が咲き終わり、ちょうど一番果が付いた状態です。

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トマトの苗を植え付ける場合は、一番花が咲く頃が一番適しているとも言われます。

 

トマトの収穫量を増やすためには?

トマトの収穫量を増やすためには、一番花・一番果の扱いが重要だと言われています。私の知る限り、以下の4通りの方法があるように思います。

①特に何もせずそのまま育てる

②一番花を摘み取る

③一番果が小さいうちに摘み取る

④一段目の花房全てを摘み取る

 

それぞれのメリット・デメリット

冒頭でも触れましたが…参照先によって少しずつ書かれていることが異なるため、私自身少し混乱してしまっていました。そこで、それぞれのメリット・デメリットを簡単にまとめてみました。

 

いずれの場合も、トマト自身が持つ栄養成長・生殖成長と呼ばれる性質が大きく関わっているようです。まとめの前に、この2つの概要についても(私の理解の範囲で)記載しておきます。

◎栄養成長:

・植物の株自身を成長させる性質。ここでは、葉や茎が成長することを指す。

◎生殖成長:

自らの子孫を残すために成長する性質。ここでは、花や実が成長することを指す。

 

特に何もせずそのまま育てる場合

メリット:最も早く実を収穫できる

デメリット:栽培初期の株への負担が最も大きい

 

特段の処理を行わずに育てる場合です。一番果をそのまま育てるため、最も早く収穫することができます。一方で、株が小さいうちに実を付けることになるため、株への負担が大きくなります。その結果、収穫量が見込めなくなってしまうようです。

 

一番花を摘み取る場合

メリット:栽培初期の株への負担を軽減できる

デメリット:特になし(強いて言えば、最初の収穫が少し遅れるくらい)

 

一番最初に咲いた花のみを摘み取る場合です。通常、一番果には多くの栄養が使われるため、花のうちに摘み取ってしまうことで株への負担を軽減することができます。その結果、株がさらに成長した状態で実を付けることになるため、その後の収穫量も見込めるようになるそうです。

 

一番実が小さいうちに摘み取る場合

メリット:一番花を摘み取る場合に比べると、収穫量を見込める可能性がやや高くなる(らしい)

デメリット:一番花を摘み取る場合に比べると、株への負担がやや大きくなる

 

一番最初に咲いた花は一旦そのままにしておき、幼実になった段階で摘み取る場合です。幼実とはいえ多少の栄養は使うため、一番花を摘み取る場合に比べると株への負担は大きくなります。ただ、開花→受粉→着果のプロセスを一回踏んでおくことで、トマトの株自身が栄養成長→生殖成長に切り替わるきっかけとなるのだそうです。株への負担もある程度軽減できているため、その後の収穫量も見込むことができます。

 

一段目の花房全てを摘み取る場合

メリット:栽培初期の株への負担が大幅に削減され、その後の育て方次第では最も収穫量が見込める

デメリット:株の管理が難しいため、中上級者向け

 

一番花だけではなく、一番花を含む花房全てを摘み取ってしまう場合です。株への負担が大幅に削減されるため、栄養成長により株を大きく成長させることができます。

その一方で、摘み取った後の株の管理がそれなりに難しいようです。特に、二段目の花房でうまく着果させないと、栄養成長→生殖成長に切り替えることができず、かえって収穫量が落ちてしまうのだとか。最も収穫量が見込める一方、管理が難しい中上級者向けの手法とも言えます。

 

私なりの結論

私の理解の範囲内で4つの方法についてまとめてみたのですが、結局のところは「万人向けの手法は存在せず、それぞれに合った手法で楽しめば良い」というのか結論のようです。参照先によって記載内容が異なっていたのも、このためかもしれませんね。

 

なお、一番花や一番果を摘み取らないと収穫量が大幅に落ちてしまうかのように思えてしまうのですが、案外そうでもないようです。トマトは元々南米・アンデス地方が原産(=過酷な環境で生まれた)であるため、トマトという種そのものが強健だと考えられます。そのため、一番果もそのままにして株への負担を大きくしたところで、株自体へのダメージは小さく済み、収穫量もそれほど落ちないことが多いのだそうです。

 

で、我が家の場合なのですが…今年は「一番果が小さいうちに摘み取る場合」で試してみようと思っています。2月下旬に種まきをした我が家のトマト、来月くらいには収穫できるでしょうか…?

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【余談】トマトの着果を促進する「トマトトーン」

「一段目の花房を全て摘み取る場合」など、その次に咲く花の着果がとても重要になることがあります。そんな時に使われるのが、私の実家にもあったトマトトーンと呼ばれる薬剤です。


植物調整剤 トマト ナス 日産トマトトーンスプレー 420ml 住友化学園芸

 

トマトトーンは植物ホルモン剤の一種で、トマトやナスの着果や肥大を促進する効果があります。収穫量を増やす手法の一つとして、トマトトーンを採用するのも手かもしれませんね。

 

◎次回の記事はこちら

【トマト】土に挿すだけ!?挿し芽で株を増やしてみよう! - アタマの中は花畑