アタマの中は花畑

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冬に育てたブロッコリーが紫色に!?食べても問題はない?

◎前回の記事はこちら

実は同じ野菜だった!?ブロッコリー・カリフラワー・ロマネスコの違いについて - アタマの中は花畑

 

ここのところ寒い日が続いていますが…家庭菜園のブロッコリーは少しずつ成長し、市販のものより少し大きいくらいのサイズになりました。数は少ないですが、今年のブロッコリーは合格点をあげられそうです。

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さて、ブロッコリーの色といえば緑色ですが、この時期に育てていると花蕾(=ブロッコリーの食べる部分)が紫色に変色することがあります。紫色に変わってしまった場合、そのブロッコリーは食べても問題ないのでしょうか?

 

 

育てていたブロッコリーが紫色に!?

冒頭で掲載したブロッコリーを違う角度から撮影したものがこちらです。花蕾は緑色で、この株については「いたって普通のブロッコリー」の印象です。

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続いてはこちらの株です。花蕾は紫がかっており、先程の株と見た目が全く異なることがわかります。紫色に変色したブロッコリーはこの時期よく見かけますが、気温の低さが関係しているのでしょうか?
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ブロッコリーが紫色に変わるのはなぜ?

まずはブロッコリーが紫色に変わる理由について説明しておきたいと思います。ブロッコリーの紫色はアントシアニンと呼ばれる色素が発色したものです。アントシアニンは紫色の色素で、ブルーベリー・紫キャベツ・紫玉ねぎなど、多くの野菜や果物に含まれています。本ブログでもしばしば名前の挙がる色素ですね。。。

 

このアントシアニンは、寒さからブロッコリーの株を守るために生成されます。通常は緑色の花蕾をしているブロッコリーですが、気温が低くなるとその寒さに耐え凌ぐためにアントシアニンを自ら生成します。寒さが長く続くとアントシアニンの含有量も徐々に増えるため、花蕾が紫色に変色していきます。紫色のブロッコリーが冬にしか見られないのはこのためだったんですね。

 

紫色のブロッコリーは食べられる?

結論から言ってしまえば、紫色のブロッコリーは美味しくいただくことができます。但しアントシアニンは水溶性のため、紫色のブロッコリーを茹でてもアントシアニンが溶け出してしまい、最終的には緑色に戻ってしまうのだそうです。

 

また、紫色のブロッコリーは通常のものより甘くて美味しいと言われています。ブロッコリーが紫色に変色するためには寒さが必要不可欠であることは先程触れましたが、この寒さが他にも良い効果をもたらします。適度な寒さでブロッコリーを育てることにより、ブロッコリーの株に含まれるデンプンが糖に変換されます(※)。この結果、より甘いブロッコリーになるというわけです。頭縛りした白菜や雪下野菜が甘いと言われるのも同じ理由によるものです。

(※糖の含有量を増やすことで、花蕾や葉が凍るのを防ぐ効果があるのだそうです)

 

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【余談】元々紫のブロッコリー!?

よく見かける「紫色のブロッコリー」は、加熱することで元の緑色に戻ります。ですが、中には加熱しても紫色をキープできる品種も流通し始めているようです。同じ仲間であるカリフラワーについては紫色の品種も知っていたのですが、ブロッコリーは初耳でした。


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