(私自身)元々野草が好きだったこともあり、立ち止まった時などについつい足元に生えた野草を見てしまいます。そんな時、たまに「黒っぽい謎の物体」を見かけることがあります。
この日は乾燥していたため「乾燥わかめ」のような見た目をしていたのですが、雨が降ると水を吸収しプルプルした感触になります。幼少期の私は木耳(キクラゲ)だと思い込んでいましたが、きっとこの推測は外れているはずです。
ということで今回は、この黒い物体の正体について少し調べてみることにしました。
イシクラゲの概要
地面にへばり付く黒い物体の正体はイシクラゲと呼ばれる藍藻(らんそう)です。ここではイシクラゲの概要についてご紹介します。
科・属名:ネンジュモ科ネンジュモ属
種別:多年生藍藻
花色:─
花期:─
原産:世界各地
別名:ネンジュモ(念珠藻)、イワキクラゲ(岩木耳)、リクワカメなど
花言葉:─
◎特徴:
ネンジュモ科の多年生藍藻で、日本では中部〜九州を中心に分布しています。他の雑草が少ない場所を好み、裸地や芝生、コンクリートの表面などでよく見かけます。生命力がとても高く、何年も乾燥させた状態であっても水を与えれば息を吹き返します。見た目がワカメに似ていることからリクワカメと呼ばれることもありますが、ワカメとは全くの別種です。
植物のように扱われますが、厳密には細菌の一種です(※藍藻=核を持たない原核生物のことを指します)。植物よりも原始的な状態で、生物が光合成を始めた頃の太古の姿を留めているとも言われています。
イシクラゲは食べられるの?
普段は地面にへばり付いているものしか見かけないため、あまり食べるイメージのないイシクラゲですが…実は世界各地で食用にもされています。食べる際は表面の汚れをよく落とし、水やお湯で戻してから使います。見た目や食感は海苔やわかめに似ており、栄養価もかなり高いのだそうです(食物繊維やたんぱく質が豊富)。私自身、今までイシクラゲをたくさん見かけてきましたが、まさかこれら全てが「美味しい食材」だったとは思いもしませんでした。
イシクラゲの駆除方法は?
食材としての価値も高いイシクラゲですが、正直なところ「見た目が気持ち悪い」と感じる方も中にはいらっしゃるかと思います。その見た目や生命力の高さが災いし、駆除の対象となってしまうこともあります。
イシクラゲの駆除方法としては、主に以下が挙げられます。イシクラゲが乾燥している(≒休眠に近い状態になっている)と効き目が弱くなるため、駆除は十分に吸水しているタイミングで行うようにしましょう。
①市販の苔用駆除剤を使用する
・市販の苔用駆除剤はイシクラゲにも有効です。
②木酢液・竹酢液を使用する
・イシクラゲはアルカリ性の土壌を好むため、木酢液・竹酢液の酸性を苦手としています。
③熱湯を使用する
・熱湯をかけてイシクラゲを枯らしてしまう方法です。
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