今シーズンも、花壇の片隅に植えている水仙が見頃を迎え始めました。毎年球根の掘り上げ・植え替えを繰り返しているのですが、安定して咲き続けてくれるのもスイセンの魅力の一つです。
我が家では数種類の水仙を育てているのですが、早い品種は12月頃、遅い品種は4月頃に開花します。今までは「品種数が多いからこのくらいの違いは出るよね」くらいにしか考えていなかったのですが、実は元々のルーツによって開花期(冬咲き・春咲き)が異なるのだそうです。
スイセン(水仙)の概要
科・属名:ヒガンバナ科スイセン属
種別:球根植物
花色:白、黄色、橙など
花期:11〜4月
原産:地中海沿岸
別名:雪中花(セッチュウカ)、雅客(ガカク)など
花言葉:自己愛、うぬぼれ、神秘など
◎特徴:
ヒガンバナ科スイセン属に属する植物の総称です。原種は30種類ほどですが、現在ではたくさんの園芸品種が作られています。
スイセン属の植物には「Narcissus(ナルシサス)」という学名がありますが、ギリシア神話に登場する美少年ナルキッソスが由来とされています。ナルキッソスは、自分自身の姿に恋をした結果スイセンになってしまったと言われており、この言い伝えから「自己愛」「うぬぼれ」などの花言葉が付けられたそうです。
ちなみに、和名のスイセンは中国での呼び方(水仙=水辺で咲く姿が仙人に見立てられた)に由来しています。
◎スイセンの概要は下記記事からの引用です
【水仙】開花一番乗り!我が家の花壇に春がきた! - アタマの中は花畑
日本スイセンと西洋スイセンの違いは?
スイセンには数多くの園芸品種が存在し、その数は1万種以上とも言われています。1万種以上ともなると咲き方は多種多様で、ラッパスイセン、カップ咲きスイセン、房咲きスイセン、八重咲きスイセンなどが挙げられます。
◎関連記事はこちら
【水仙】スイセンの品種は全部で何種類? - アタマの中は花畑
品種改良されたスイセンは大きく「日本スイセン」「西洋スイセン」の2系統に分けられ、前者は冬咲き、後者は春咲きの品種が多いようです。ここで、日本スイセンと西洋スイセンの違いについて簡単にまとめてみたいと思います。
日本スイセンの特徴
日本スイセン(日本水仙)は古くから日本で親しまれてきた品種の総称で、代表品種は「ニホンスイセン」です。名前に「ニホン」と付いていますが原産は地中海沿岸で、室町時代に中国を経由して日本へ伝来しました(※平安時代末期〜鎌倉時代に伝来したという説もあります)。現在では、関東以西の沿岸部を中心に広く自生しています。
▲ニホンスイセンの花
日本スイセンの多くは1本の茎にたくさんの花を付ける「房咲き」と呼ばれる咲き方をし、花期は11〜1月頃(冬咲き)です。後述の洋種スイセンに比べると1輪1輪の見栄えは控えめかもしれませんが、その分香りが強い点が特徴です。
西洋スイセンの特徴
西洋スイセン(洋種スイセン)は海外で改良された品種の総称で、代表品種は「ラッパスイセン」です。ニホンスイセンとは異なり「セイヨウスイセン」という名前の品種は実在しません。
▲ラッパスイセンの花
西洋スイセンの多くは1本の茎に1輪の花を付け(ラッパスイセン、カップ咲きスイセンなど)、花期は3〜4月頃(春咲き)です。ニホンスイセンに比べると花色が多彩で見栄えも華やかですが、香りはやや控えめです。
※今回は日本スイセン・西洋スイセンの2つに分けて特徴をご紹介しましたが、実際には上記の特徴に当てはまらない品種も数多く存在します。自宅でスイセンを楽しむ場合は花色・咲き方・花期など、ご自身の好みに合った品種を選ぶのが良さそうです。