我が家では、庭の片隅で三つ葉(ミツバ)を育てています。三つ葉の旬は春〜初夏にかけてですが、我が家の場合はGW明け頃から一気に草勢が増し、ご覧のような状態になってしまいます。
▲我が家の三つ葉(2022年5月下旬撮影)
この頃にはとう立ちも始まっており、葉は固くてあまり食用には向かない状態です。とはいえ、せっかく自宅で育てているのだから少しでも長く楽しみたいところです。
それでは、枝の切り戻しを何度も行って常に新芽が伸びるようにしておけば「いつでも収穫期」ということも可能なのでしょうか?そこで今回は、実際に試してみた結果をまとめてみたいと思います。
三つ葉の概要
科・属名:セリ科ミツバ属
種別:多年草
花色:白
花期:6〜8月
収穫期:3〜6月
原産:日本
別名:三つ葉芹(みつばぜり)
花言葉:意地っ張り、奔放など
◎特徴:
独特の香りが特徴で、和食には欠かせない存在です。1枚の葉が3つに分かれることから「意地っ張り」、生命力が強く日本各地で自生していることから「奔放」という花言葉が付いたようです。
スーパーなどで売られているのは水耕栽培されたものが多いですが、地植えで育てた方が独特の香りは強くなります。
※根付きの三つ葉をスーパーで購入し、土に植え付けると簡単に増やすことができます。
◎三つ葉の概要は下記記事からの引用です
【三つ葉】冬越し成功!実は三つ葉は多年草だった! - アタマの中は花畑
三つ葉を切り戻してみた結果…
とう立ちして固くなってしまった葉を食べる気もなければ、新たに種を採るつもりもなかったため、思い切って我が家に生えていた三つ葉を全て切り戻してみました。「切り戻し」というと聞こえは良いですが、実際は株の根元付近を闇雲にハサミで切り落としただけです。
ここから先は、切り戻した株の1つに着目して定点観察を行ってみました。切り戻しから1週間程度で新たな葉が伸び始め、2〜3週間後には収穫できるくらいのサイズまで成長しました。
◎6月11日撮影
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◎6月14日撮影
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◎6月19日撮影
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◎6月27日撮影
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◎7月1日撮影
実際に葉を食べてみよう!
切り戻しから約3週間が経過した頃(7月1日)、実際に葉を収穫して食べてみることにしました。この頃になるとどの株からも葉が伸びており、再び青々と茂り始めていました。
この日収穫した葉がこちらです。切り戻し後に伸びた葉であることは間違いないのですが、表面の艶は少なく、少しゴワゴワした印象を持ちました。ただ切り戻し前の葉に比べると柔らかく、このくらいであれば何とか食べられそうです。
収穫した葉は天ぷらにしていただきました。十分美味しくいただけましたが、やはり春先に収穫した葉に比べると食感は固く、香りもやや少ない印象を受けました。
したがって、ここまでの内容をまとめると「三つ葉は切り戻すと何度でも収穫できるが、やはり旬の葉が1番美味しい」ということのようです。
【余談】切り戻す度に葉の味は変わる?
何度も切り戻して葉を収穫する植物の一つとして茶が挙げられます。以前の記事でもご紹介しましたが、茶はその年に切り戻した回数により呼び名が異なることでも知られています。
【新茶】その年に最初に伸びた新芽を煎茶と同じ方法で加工したもの。一番茶とも呼び、収穫期は4〜5月頃。
【二番茶】一回切り戻し、二番目に伸びた新芽を煎茶と同じ方法で加工したもの。収穫期は6〜7月頃。
【三番茶】二回切り戻し、三番目に伸びた新芽を煎茶と同じ方法で加工したもの。収穫期は7〜8月頃。
◎関連記事はこちら
【茉莉花茶】ジャスミン茶の原料はあの花なの?〜さまざまなお茶とその原料・特徴について〜 - アタマの中は花畑
上記の3種類について味を比較した場合、うま味・甘味が最も強いのは新茶、苦味・渋味が最も強いのは三番茶です。春先最初に伸びる新茶は成長が緩やかで、かつ冬に溜め込んだ栄養が凝縮されているため、うま味・甘味が強いと言われています。対して夏に収穫する三番茶は成長が早く、かつ木に溜め込んだ栄養を使い果たしているため、新茶に比べると品質は劣ると言われてしまうようです。(※カテキンの含有量は三番茶の方が多く、新茶に比べて一概に劣っているわけではありません)
もしかしたら、今回私が収穫した三つ葉に関しても、二番茶・三番茶のような性質が表れていた…のかもしれません。
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