アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【雑談】笹と竹の違いについて〜両者は異なる植物?同じ植物?〜

◎関連記事はこちら

【7月7日】七夕飾りに笹(竹)を使うのはなぜ? - アタマの中は花畑

 

少し前の記事で、七夕飾りで使用する笹についてご紹介しました。神聖な植物として扱われている点や、葉に抗菌作用がある点などから七夕飾りには欠かせない笹ですが、同じ性質を持つ竹を使用しても問題ないようです。

f:id:matundaba79:20220711234125j:image

何となく小型の植物は笹、大型の植物は竹…くらいのイメージを持っているのですが、実際のところ両者は異なる植物なのでしょうか?あるいは、呼び方が違うだけの同じ植物なのでしょうか?

 

 

笹と竹の違いについて

笹と竹はどちらもイネ科タケ亜科に属する植物で、広い意味では同じ仲間と言えます。しかしながら植物学上は異なる品種として定義されており、具体的には以下の点が異なります。特に「成長した時に筍の皮が残っているかどうか」という観点で観察してみると、比較的簡単に見分けられるかもしれません。(少しややこしいのですが)例えばヤダケは皮が残ったままなので笹、オカメザサは皮が剥がれ落ちるため竹に分類されます。

f:id:matundaba79:20220712234432j:image

◎笹の特徴(写真左)

・成長した時に、筍の皮が稈(かん)(※植物の茎や幹に該当する部分)が残っている

・比較的小型の品種が多い

 

◎竹の特徴(写真右)

・成長した時に、筍の皮が稈(かん)(※植物の茎や幹に該当する部分)から剥がれ落ちる

・比較的大型の品種が多い

 

冒頭で私が触れたとおり、笹は比較的小型、竹は比較的大型の品種が多いのですが…中には大型の笹や小型の竹も存在するため(大きさだけでは)一概には分類できないようです。

 

笹・竹は草?それとも木?

笹や竹は草のような葉を持ちつつ、木のように何年も同じ場所に生え続けます。実際のところ、笹や竹は草なのでしょうか?それとも木なのでしょうか?

 

本題に入る前に、まずは草と木の違いから見ていくことにしましょう。両者の違いは以下によって定義されています。木に関しては幹や枝が毎年成長するため、断面に年輪が形成される点も特徴です。

・茎が一定の太さで成長を止め、かつ固くからないものが草

・幹が毎年成長し、かつ固くなるものが木

f:id:matundaba79:20220712234549j:image

(※例えばパパイヤは木のような見た目をしてしますが、年輪を持たないため草に分類されます)

 

これに対して、笹や竹は「稈は一定の太さで成長を止めるものの、固くなる」というどっち付かずな性質を持ちます。そのため「草にも木にも該当しない特異な植物」ということになりますが、特例的に木に分類されるケースが多いようです。

 

笹・竹に花は咲くの?

花のイメージが全くない笹や竹ですが、稀に花を咲かせることがあります。笹や竹をはじめとするイネ科タケ亜科の植物は開花までの周期が非常に長く、60〜120年に1度花を咲かせると言われています。開花周期が長いことで有名なリュウゼツランですら30〜60年程度なので、その周期がいかに長いかがわかりますね。

ちなみに笹の花言葉は「ささやかな幸せ」、竹の花言葉は「節度、節操のある」なのだそうです。

f:id:matundaba79:20220711234139j:image

▲竹の花

f:id:matundaba79:20220712234447j:image

▲リュウゼツランの花(参考)


なお、笹や竹は一度開花すると枯れる性質を持っているのですが、この際地下茎で繋がっている株全体が枯れてしまいます。例えば竹林が広範囲で枯れている場合、その場所で花が咲いていたのかもしれません。

f:id:matundaba79:20220712220150j:image