今年は梅雨明けが異様に早かったこともあり、例年に比べて夏が長く感じます。花壇に植えた花達が暑さで枯れてしまわないよう、晴れた日は極力水やりを行うようにしているのですが…それでもやはり元気がないように見えてしまいます。
ですが、そんな暑さの中でも活き活きと咲く花も少なからず存在します。例えば最近では、サルスベリの花をよく見かけるようになりました。ピンクや白に色付いた花は、遠くから見てもよく目立ちます。
そんなサルスベリですが、漢字では「百日紅」と記載します。初見ではなかなかサルスベリとは読めないのですが、なぜこのように記載するようになったのでしょうか?
サルスベリの概要
科・属名:ミソハギ科サルスベリ属
種別:落葉中高木
花色:ピンク、白、赤、紫など
花期:7〜10月
原産:中国
別名:ヒャクジツコウなど
花言葉:雄弁、愛嬌、不用意、あなたを信じるなど
◎特徴:
中国原産の落葉中高木で、日本ヘは江戸時代初期に渡来したと言われています。元々熱帯地域に分布しているため暑さに強く、高温多湿な日本の夏でも絶えず花を咲かせ続けます。一方で寒さにはやや弱く、北日本での路地植え栽培にはあまり向いていないとされています。
漢字で「百日紅」と記載するのはなぜ?
サルスベリの別名はヒャクジツコウで、これを漢字に変換すると「百日紅」になります。サルスベリにもこの漢字が適用されているため、(初見ではなかなか読めないですが)現在ではサルスベリ=百日紅が一般的な記載になっています。
肝心の「百日紅」という名称ですが、花期の長さが由来となっています。サルスベリの花期は7〜10月頃で、夏〜秋にかけて長く花を咲かせることからその名が付けられました。但し、似たような名前の千日紅(センニチコウ)とは異なり、1つの花が長く咲き続けるわけではありません。サルスベリの花は2〜3日程度で萎れてしまいますが、次から次へと新しい花が咲くため結果として花期が長くなっています。
▲千日紅(センニチコウ)(参考)
そもそもの名前の由来は?
漢字表記の由来はわかりましたが、そもそも「サルスベリ」もなかなか不思議な名称をしていますよね。こちらに関しては花期の長さではなく、幹の特徴が関係しているようです。
ここでサルスベリの幹の写真を引用してきました。一般的な樹木とは異なり、サルスベリの幹は表面の凹凸が少なく、かなりすべすべしてちることがわかります。木登りが得意なサルを以ってしても、この幹では滑り落ちてしまうだろう…と考えられたことから「サルスベリ(猿滑り)」と名付けられたとされています。