アタマの中は花畑

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【多肉植物】普通の植物との違いについて〜葉が分厚いのはなぜ?〜

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我が家にハオルチアがやって来てから2週間近くが経過しました。植え替えた当初は気付いていなかったのですが、既に葉の付け根から蕾のようなものが顔を出し始めていました。ハオルチアの花期は2〜6月頃のようなので、この蕾とは長い付き合いになりそうです。

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さて、ハオルチアといえば多肉植物の一つですが、多肉植物と言えば一般的な植物に比べて葉が分厚い印象を持ちます。園芸の世界でも「多肉植物」というジャンルを確立していますが、その正体は一体何者なのでしょうか?

 

 

多肉植物と普通の植物の違いは?

多肉植物とは、葉・茎・根などの柔組織(じゅうそしき)が肥大化し、内部に水分を溜め込む植物の総称です。多肉植物の代表格はサボテンで、実際にもサボテン科の植物が多く属しています。そのため、園芸の世界では「サボテン」と「(サボテン以外の)多肉植物」の2つに分類されることもあります。肥大化する部分(葉・茎・根など)に関しては、品種によってまちまちです。

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一般的な植物とは、葉・茎・根などが肥大化しているかどうか(=内部に水分を溜め込めるかどうか)で区別されています。そのため、同じ仲間の植物でも多肉植物であるもの、多肉植物ではないものが混ざっているケースもあります(キク科、ベンケイソウ科、キョウチクトウ科など)。

また、多肉植物は一般的な植物に比べて水やりの頻度が少なく済み、かつ成長スピードが遅いため比較的扱いやすい点も特徴です。

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多肉植物の葉などが分厚いのはなぜ?

多肉植物の多くは、砂漠や砂浜といった乾燥地帯に分布しています。冒頭で取り上げたハオルチアに関しても、南アフリカの砂漠地帯を原産としています。そのため、厳しい乾燥から身を守る目的で葉・茎・根の内部に水分を溜め込み、分厚くなったと言われています。また、多肉植物が丸っぽい形状をしているのも、表面積を最小限に抑えることで水分の蒸発を防いでいるという説が有力です。さらには、クチクラ層(葉の表面にある硬くて水分を通しにくい層)を厚くしたり、呼吸に必要な気孔の数を減らしたりすることも、水分の蒸発防止に貢献しています。

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【余談】サボテンに棘が生えているのはなぜ?

多肉植物といえばサボテンですが、その多くが葉や茎の表面に棘を生やしています。サボテンといえば棘を連想される方も多いと思うのですが、なぜこんなに多くの棘を生やす必要があったのでしょうか?

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調べてみたところ、こちらも原産地の厳しい環境が関係しているようです。

①動物に食べられにくくするため

→乾燥地帯では雨そのものが少ないため、水分を多く蓄えるサボテンは水分補給にうってつけです。そのため動物などに狙われやすいのですが、表面に棘を生やすことで食べられにくくしています。

 

②紫外線や温度変化から身を守るため

→乾燥地帯は厳しい日射・紫外線に晒されやすいほか、昼夜の温度差が大きいことも特徴です。そのため、品種によっては葉の表面に細かな棘を無数に生やし、紫外線や温度変化から身を守っています。

 

③水分を効率良く集めるため

→乾燥に強いサボテンとはいえ、ある程度の水分が無ければ生きていくことができません。そこで、棘を生やして貴重な雨や朝露を付着させることで、効率良く水分を取り込むことができます。


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