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先日投稿した青汁に引き続き、今回も「健康ドリンクシリーズ(?)」をお送りしたいと思います。
本ブログでも以前触れたことがあるのですが…私自身、普段は全くお酒を飲みません(飲めません)。そのため飲み会の際は烏龍茶が欠かせないのですが、メニュー表に黒烏龍茶が載っていた場合は大抵そちらを選びます。何となくですが「黒烏龍茶=脂肪の吸収を抑える」イメージがあり、食事による罪悪感が軽減されるような気がしてしまうんですよね。
そんな烏龍茶と黒烏龍茶ですが、色が異なるだけで原材料は同じ植物なのでしょうか?そして、黒烏龍茶に脂肪吸収を抑える効果があると言われるのは一体なぜなのでしょうか?
烏龍茶と黒烏龍茶の違い
まず、烏龍茶とは中国発祥の「中国茶」と呼ばれるお茶の一種で、チャノキ(ツバキ科ツバキ属)の葉=茶葉を原材料としています。茶葉を一部発酵されて製造することから半発酵茶とも呼ばれ、完全に発酵させたもの(紅茶)とは風味や味わいが異なります。茶葉を一部発酵させることで烏の羽のような黒褐色となり、かつ龍のように曲がった形状となることからその名が付けられました。日本で烏龍茶が初めて販売されたのは1979年のことで、現在に至るまで広く親しまれてきました。
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また、黒烏龍茶もチャノキの葉を原材料としており、茶葉を一部発酵させている点までは烏龍茶と共通しています。しかしながら、烏龍茶と黒烏龍茶ではお茶の中に含まれるウーロン茶重合ポリフェノールの量が異なります。2006年より黒烏龍茶を販売しているサントリーのホームページによると、ウーロン茶重合ポリフェノールとは茶葉を半発酵させる過程でカテキン類が結合(重合)したもののことで、烏龍茶特有の成分なのだそうです。サントリーの黒烏龍茶に関しては、独自製法によって烏龍茶からウーロン茶重合ポリフェノールを抽出し、それを通常の烏龍茶に加えています。 ウーロン茶重合ポリフェノールの含有量を増やすことでお茶の色合いが濃くなるため、「黒」烏龍茶と呼ばれています。
脂肪吸収を抑える効果があると言われるのはなぜ?
こちらに関しても、鍵となるのはやはりウーロン茶重合ポリフェノールです。ウーロン茶重合ポリフェノールには小腸(リパーゼ)の働きを抑制し、食事に伴う脂肪の吸収を抑える効果があるとされています。余分な脂肪は体外に排出されるため、結果として血液中の中性脂肪の上昇を抑え、体脂肪の増加防止にも繋がります。これこそが、黒烏龍茶が「脂肪吸収を抑える」「身体に脂肪が付きにくい」などと言われる理由です。
ウーロン茶重合ポリフェノールの含有量だけで言えば黒烏龍茶の方が効果は見込めることになりますが、一般的な烏龍茶でももちろん効果はあります。よく中華料理と烏龍茶がセットで扱われますが、中華料理の中には脂っこいメニューも多いため、この組み合わせは理に適っていると言えます。
チャノキの概要
最後に、烏龍茶・黒烏龍茶の原材料でもあるチャノキの概要についてご紹介したいと思います。よく勘違いされますが、本種の正式名称はチャノキなのだそうです(※別名ではチャとも呼ばれます)。
科・属名:ツバキ科ツバキ属
種別:常緑低木〜高木(※品種により異なる)
花色:白
花期:10〜12月
原産:インド、ベトナム、中国など
別名:チャ(茶)など
花言葉:純愛など
◎特徴:
インド・ベトナム・中国などを原産とする常緑高木だとされていますが、原産地についてはあまりはっきりしていません。北半球の熱帯〜温帯地方に分布し、日本では伊豆半島〜九州地方にかけて自生しています。品種によっては樹高5mを超える高木になることもありますが、栽培時は収穫しやすいよう樹高を抑えて管理しています。
日本では主に緑茶の原料として栽培されていますが、発酵方法や香り付けによって烏龍茶・紅茶・プーアル茶・ジャスミン茶(さんぴん茶)に加工することも可能です。
◎チャノキの概要は下記記事からの引用です
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