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【古代米⑦】いよいよ中干し!〜中干しの効果と時期は?〜 - アタマの中は花畑
長梅雨の影響で土を乾かすのに苦労したのですが、7月下旬にようやく中干しが完了し、再びバケツに水を張りました。そして梅雨も開けた8月、ようやく稲穂が姿を見せ始めました。
食用の黒米30粒→無事育ったのは1粒のみという「企画倒れ寸前」の状態でしたが、何とかここまで成長してくれました。いざ稲穂を見ると、何だか感慨深い気分になります。
さて、先程の稲穂の写真は言わば「稲の蕾」の状態なのですが、後日この蕾が開花することになります。せっかくなので長く花を眺めていたいところですが、稲の開花時間はわずか1〜2時間なのだそうです。
古代米の出穂
稲の変化に気付いたのは、梅雨が開けて本格的な夏が到来した8月9日のことでした。その後、同11日に稲穂が顔を出し始め、同13日より開花し始めました。
※ちなみに出穂は「しゅっすい」と読むそうです。
◎8月9日撮影
◎8月11日撮影
◎8月12日撮影
◎8月13日撮影
現在育てているのは古代米(黒米)ですが、ここまでの稲穂を見る限りでは、一般的な稲とあまり変わらない見た目をしています。今後黒米らしい見た目になっていくのでしょうか…?
稲の開花時間はわずか1〜2時間?
1本の稲穂に付いた花は1週間ほどかけて順に開花していきますが、1つ1つの花はとても開花時間が短いことでも有名です。稲の開花時間は1〜2時間ほどで、中には1時間もせずに花を閉じてしまうものもあります。
▲稲の花
▲閉じてしまった花
稲の花は午前中に開花しますが、開花時間が短いとなるとなかなかお目にかかれないかもしれません。見た目は少々地味ですが、育てている人でも一瞬しか見られない「レアな花」と言えそうです。
稲の開花時間が短いのはなぜ?
それでは、稲の開花時間が1〜2時間と短いのはなぜでしょうか?その答えは「花を長く咲かせている意味がない」ためだと言われています。
通常の花であれば、虫や風に花粉を運んでもらうことで受粉を行う必要があります。そのため、花の見た目が派手な品種や、開花時間の長い品種が多く存在します。
ところが稲の場合は「自家受粉」と呼ばれる性質を持つため、他の花の力を借りなくても自分自身だけで受粉を済ませることができます。しかも、稲の場合は開花直前に受粉を完了させるため「花を咲かせる意味がほとんどない」とも捉えられます。この性質こそが、開花時間の短さに関わっているのだと考えられます。
現在我が家では6本の稲穂が顔を出し、毎日のように開花しています。開花した時点で既に受粉が完了しているとすれば、あとは中の子房が膨らみ、稲穂が垂れてくるのを待つだけです。
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