アタマの中は花畑

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【ソメイヨシノ】地球温暖化・暖冬が続くと桜の開花時期はどう変わる?

ここ最近、これまでの寒さがまるで嘘だったかのような暖かさが続いています。花壇の花達は次々と開花し、近所の花桃は既に見頃を過ぎて葉が伸びつつあります。

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もちろんソメイヨシノ(桜)も例外ではありません。(あいにく写真は撮り逃してしまいましたが)近所のソメイヨシノも蕾が膨らみ始め、少しずつ緑の部分が見えてきた状態です。このままの暖かさが続けば、異様な早さで開花・満開を迎えることになるのかもしれません。私が小さい頃は入学式の頃に満開を迎えていた気がするのですが、今年に関しては既に葉桜になっている可能性すらありそうです。

この要因の一つとして挙げられるのが「地球温暖化」「暖冬」というキーワードですが、この傾向が続けばソメイヨシノの開花時期はさらに早まっていくのでしょうか?

 

 

ソメイヨシノの概要

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科・属名:バラ科サクラ属

種別:落葉高木

花色:薄桃

花期:3〜4月

原産:日本

別名:吉野桜(ヨシノザクラ)、桜(※通称として)など

花言葉:純潔、優れた美人など

◎特徴:

江戸彼岸桜と大島桜の雑種の交配によって生まれた日本産のサクラです。桜といえば専らソメイヨシノのことを指し、桜前線の基準にもなっています(沖縄・北海道を除く)。

葉よりも先に花が咲くことでも知られ、開花時の見栄えがとても良いのも特徴です。

 

◎ソメイヨシノの概要は下記記事からの引用です

【ソメイヨシノ】日本の桜と言えばやっぱりこれ!〜日本中のソメイヨシノは全てクローンだった!?〜 - アタマの中は花畑

 

ソメイヨシノの開花の仕組み

ここからは以前投稿した記事を引用しつつ、ソメイヨシノが開花する仕組みについてご紹介したいと思います。

◎関連記事はこちら

【桜】ソメイヨシノの開花日はどうやって予想しているの? - アタマの中は花畑


ソメイヨシノの蕾が形成されるのは前年夏頃で、その後秋〜冬にかけて一旦生長を止めます(休眠状態)。そして冬の間に十分な低温を経験することで休眠状態から目覚め、再び蕾は生長を始めます(休眠打破)。休眠打破後は気温が上がるにつれてすくすく生長し、十分に暖かくなった春に開花します。

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そのため、ソメイヨシノの開花日を予想するためには特に「休眠打破後の気温変化」が重要なポイントとなります。もちろんこれ以外にもいくつかポイントはあるのですが、私達でも手軽に行える「400℃の法則」「600℃の法則」では、休眠打破後の日平均気温・日最高気温をそれぞれ参照しています。それぞれ数日程度の誤差は生じ得ると言われていますが、私達が予想する分には十分な精度なのではないでしょうか。

◎400℃の法則:

・2月1日を休眠打破の起算日とし、その後の日平均気温の合計が400℃に達した日を開花日と予想する方法

◎600℃の法則:

・2月1日を休眠打破の起算日とし、その後の日最高気温の合計が600℃に達した日を開花日と予想する方法

 

地球温暖化・暖冬が続くと開花時期はどう変わる?

ここでようやく本題に入りたいと思います。冒頭で取り上げた地球温暖化や暖冬の傾向がこのままエスカレートしてしまった場合、ソメイヨシノの開花時期はどのように変わるのでしょうか?私であれば「暖かくなるほど開花時期も早まるんじゃないの?」と答えてしまいそうですが、実際のところはそこまで単純ではないようです。ここでは各段階で予想される開花時期についてまとめてみましたが、一言で言ってしまえば「暖かくなると一旦は早くなるが、その後遅くなり、最終的には開花すらしなくなる可能性もある」ということのようです。

 

◎今より少し暖かくなった場合

・今より少し暖かくなった場合、日平均気温や日最高気温もその傾向に伴って上昇します。その結果、休眠打破〜開花までに要する期間が短くなるため、ソメイヨシノの開花日は現在よりも早まる可能性が高いと言われています。

・近年ソメイヨシノの開花日が早まりつつあるのも、地球温暖化や暖冬などの影響を少なからず受けているものと考えられます。

 

◎さらに暖かくなった場合

・さらに暖かくなった場合、冬季の気温が十分に下がらないことで休眠打破のタイミングが不明瞭になる可能性があります。その結果、蕾の成長にバラつきが生じ、ソメイヨシノの開花日は現在よりも遅れる可能性があると言われています。

・北半球の場合、一般的には緯度の低い地域の方が冬季の気温は高いイメージがありますよね。ところが、ソメイヨシノの開花日を地域別に比較すると、年によっては(緯度の高い)東日本よりも(緯度の低い)西日本の方が遅い場合があります。この理由の一つとして、西日本(特に緯度の低い地域)では冬季の気温が高く、休眠打破が正常に行われなかったことが挙げられています。

 

◎それ以上に暖かくなった場合

・それ以上に暖かくなった場合、冬季の気温が全く下がらないことで蕾が休眠状態にすら入らなくなります。つまり「冬」が来ないためにソメイヨシノの蕾自体が正常に生長せず、最悪の場合は開花すらしない可能性もあると言われています。

・このまま地球温暖化(暖冬含む)が進んだ場合、地域によってはいつか満開のソメイヨシノが見られなくなるのではないか?とも危惧されています。


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