隣に植えていたグラスジェムコーンの収穫により、ようやくナスにも十分な日が当たるようになりました。
◎グラスジェムコーンの収穫についてはこちら
【グラスジェムコーン⑤】念願の初収穫!自宅で栽培しても「あの色合い」は再現できるのか…? - アタマの中は花畑
これでたくさんの実が収穫できるようになるはず!と考えていた矢先、ナスの実の様子がおかしいことに気付きました。これまでもしばしば見かけることがあったのですが、一体何が起こっているのでしょうか?
ナスの実の様子がおかしい!
冒頭に掲載したナスの実は一見問題なさそうに見えましたが、もう少し引いて撮影すると…
実の下側が茶色く変色していることがわかります。変色した部分は触ると硬く、腐っている様子はありませんでした。
そして、もう1つ気になるのがこちらの実です。先程とは異なり茶色く変色した部分は見当たりませんでしたが、実全体にツヤがなく、色がくすんで見えます。皮にも張りがなく、触ると少しフニャフニャしていました。
茶色く硬い実の正体は?
石ナスについて
茶色く硬い実の正体は「石ナス」と呼ばれるもので、その名のとおり実の一部が硬くなってしまったものを指します。一旦石ナスになってしまった実はその後元に戻ることはなく、食べてもあまり美味しくないようです。
石ナスの原因と対策
石ナスができる主な要因は受粉不良によるものです。通常は花粉が雌しべに付着することで受粉し、後に実となる子房が膨らみます。ところが、中には受粉が完了しないまま子房が膨らむものも存在します(このような実を単為結果と呼びます)。受粉を行っていないため子房が順調に成長せず、結果として石ナスとなってしまいます。
石ナスを生み出さないための対策としては、ナスの受粉率を上げることなどが挙げられます。人工授粉のほか、トマトトーンなどの成長調整剤を使用する方法もあります。トマトトーンは植物ホルモン剤の一種で、ナス科の野菜(ナスやトマトなど)の着果を良くする効果があります。
また、肥料が不足していると雌しべが短くなる傾向があるため、受粉そのものが難しくなってしまいます(下記記事参照)。肥料不足の場合は、追肥を行うことで症状が改善されることもあります。
◎ナスの雄しべ・雌しべについてはこちら
【ナス】雄しべと雌しべの長さで生育状況がわかるらしい!我が家の一番花は如何に…? - アタマの中は花畑
ツヤのない実の正体は?
ボケナスについて
ツヤのない実は「つやなし果」または「ボケナス」と呼ばれるもので、ツヤを失ったナスの実全般を指します(以下、ボケナスで統一します)。石ナスと同様、こちらもあまり食用には向きません。
ボケナスの原因と対策
ボケナスができる主な要因は水不良によるものです。水不足により実に含まれる水分量が少なくなった結果、皮にハリがなくなりツヤを失ったように見えます。
ボケナスを生み出さないための対策としては、水やりは勿論のこと、土中の水分量を多くする必要があります。土中の水分量を多くする(=土の保湿効果を高める)ためには、マルチを活用するほか、ワラなどで根元も覆っても効果が見られます。
おわりに
我が家の家庭菜園では石ナスとボケナスが同時発生してしまいましたが、幸い次のナスは順調に育っているように見えます。
肥料と水分量に気を配りつつ、無事収穫できることを祈るばかりです。