先日、長男とかるた遊びをしている時に「も」の札として「桃栗三年柿八年」が採用されていることに気が付きました。このことわざ自体とても久し振りに聞いた気がするのですが、「桃は実がなるまでに3年、柿は実がなるまでに8年かかる」のような意味を持っていることは何となく覚えています。
ということで今回は、私が小さい頃から疑問に思っていたことを記事にしたいと思います。このことわざの通り、本当に桃や栗の木は実がなるまでに3年、柿の木は8年もかかるのでしょうか?
「桃栗三年柿八年」の意味は?
冒頭でも触れたとおり、桃栗三年柿八年とは「桃や栗の木は植えてから3年が経過しないと実を結ばず、柿の木に至っては8年もかかる」ことを表しています。つまり「人が知識や技術を身に付けて一人前になるのはそう簡単ではなく、相応の時間と努力が必要である」のような意味合いで使われています。
なお、このことわざには続きがあり「梅は酸いとて十三年」「梨はゆるゆる十五年」「柚子の大馬鹿十八年」などのフレーズが後ろに付く場合もあります。これらのフレーズは地域によってさまざまで、特に決められてはいないようです。
桃と栗は実がなるまで3年、柿は8年もかかるって本当?
結論から言ってしまえば「大体合っているが、必ずしも3年目や8年目から実がなるとは限らない」ということのようです。そもそも、上記のことわざは知識・技術の取得に相応の時間を要することを意味するものであり、その例えとして桃・栗・柿の木が挙げられています。植え付け〜結実までに要する期間はおおよそ以下の通りで、実際には品種や植え付けた場所の環境などにも大きく左右されます。
・桃:苗木の植え付け後3年程度で結実
・栗:苗木の植え付け後2〜3年程度で結実
・柿:苗木の植え付け後6〜7年程度で結実
桃・栗・柿の概要
最後に、今回取り上げたことわざに登場した桃・栗・柿についてそれぞれ概要をまとめてみました。
桃の概要
科・属名:バラ科モモ属
種別:落葉小高木
花色:桃
花期:3〜4月
収穫期:7〜8月
原産:中国
別名:御酒草(ミキクサ)、三千年草(ミチトセグサ)など
花言葉:チャーミング、気立ての良さなど
◎特徴:
中国原産の落葉小高木で、夏に実る果実は食用となります。日本での主な産地は山形県、山梨県、長野県などで、降水量が比較的少ない盆地で多く栽培されています。春にはピンク色の花を咲かせ、その名のとおり「桃色」の由来にもなっています(※諸説あります)。
なお食用目的で栽培される品種のほか、主に花を鑑賞する花桃(ハナモモ)も多く流通しています。
◎桃の概要は下記記事からの引用です
【梅・桃・桜・杏子】ウメとモモとサクラとアンズの花の違いは? - アタマの中は花畑
栗の概要
科・属名:ブナ科クリ属
種別:落葉高木
花色:薄黄
花期:5〜6月
収穫期:9〜10月
原産:日本、朝鮮半島
別名:シバグリ、ヤマグリなど
花言葉:贅沢、私に対して公平であれなど
◎特徴:
日本や朝鮮半島を原産とする落葉高木で、日本では北海道〜九州にかけて分布しています。ブナ科の果実という点では、栗もドングリの一種に分類されることがあります。
現在日本で栽培されている栗(和栗)は野生種であるシバグリ・ヤマグリを品種改良したもので、野生種に比べて果実が大きい点が特徴です。このほか栽培地域によって、西洋栗・中国栗・アメリカ栗と呼ばれる品種もあります。
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【団栗】栗とは全く関係ない!?ドングリの名前の由来とは? - アタマの中は花畑
柿の概要
科・属名:カキノキ科カキノキ属
種別:落葉高木
花色:白
花期:5〜6月
収穫期:9〜12月
原産:東アジア
別名:カキノキなど
花言葉:自然美、優しさ、恩恵など
◎特徴:
東アジア原産の落葉高木で、日本でも自生しているほか、奈良時代以降は栽培もされています。一般的には「カキ」とよばれますが、学術的な植物名は「カキノキ」です(※カキノキの実がカキ)。赤みを帯びた実を付けることから当初は赤き木・赤木などと呼ばれ、現在ではそれが転じてカキ(カキノキ)になったと言われています。
また栽培開始当初は渋柿しか存在していませんでしたが、鎌倉時代には突然変異によって甘柿(渋み成分であるタンニンが非水溶化することで、渋味を感じなくなった柿)が誕生しました。そのため甘柿に関しては日本原産だと言われています。
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