アタマの中は花畑

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【雑談】花を咲かせない植物は実在するの?

昨年投稿した記事の中で、最も花弁(花びら)の枚数が多い花、少ない花についてそれぞれご紹介しました。大抵の花は1〜数枚程度の花弁を持ちますが、花弁が0枚の植物も意外と多く存在することがわかりました(イネ科の植物、裸子植物、花弁に似た別の器官を持つ植物など)。

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品種によって花の見た目や花弁の枚数はまちまちですが…私自身、どんな植物であれ何かしらの花は咲かせるような印象を持っています。例えば花のイメージがない笹や竹でさえ、60〜120年に一度の周期で開花することが知られています。ということは「花を咲かせない植物は実在しない」ということになるのでしょうか?

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世界には何種類の花が存在するの?

現在、世界には確認されているだけでも約20万種の花が存在すると言われています。花色の定義には諸説あるため一概には言えませんが、自然界では白や黄系統の花が相対的に多いようです。

・白系統:30%強

・黄系統:30%弱

・青〜紫系統:20%強

・ピンク〜赤系統:10〜20%弱

・その他(緑など):数%

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また、植物によって作られる色素はフラボノイド(赤、紫、青系統)、カロテノイド(黄、橙、赤系統)、ベタレイン(黄、赤、紫系統)、クロロフィル(緑系統)の4系統です。したがって、花色に関してもこの4系統の色素のバランスによって決まることになります。ちなみに、フラボノイド(アントシアニン)を多量に含んだ花は黒っぽく、どの色素も含まない花は白っぽく見えるようです。

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植物が花を咲かせる理由は?

植物が花を咲かせる理由は、何といっても「種子を作り子孫を増やすこと」です。品種によって花の形態はさまざまですが(雌しべのみを持つ雌花、雄しべのみを持つ雄花、雌しべ・雄しべの両方を持つ両性花)、いずれにしても雄しべの花粉が雌しべに付くことで受粉し、種子を作ります。多くの植物は虫などの力を借りて受粉を行う必要があるため、花を目立たせたり、蜜を溜め込んだりすることで虫達を誘き寄せます。白または黄系統の花が相対的に多いのも、これらの色が虫にとって視認しやすいためだと考えられています。

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また、中には虫達の力を借りずに受粉する植物も存在します。例えばとうもろこしは風媒花(ふうばいか)と呼ばれ、その名のとおり風の力によって受粉します。受粉にあたり虫を誘き寄せる必要がないため、とうもろこしは花弁を持たないとも言われています。

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花を咲かせない植物は実在するの?

さすがに世界中で20万種もの花が存在するとなると、中には花を咲かせない植物もあります。代表的なところではシダ類コケ類が挙げられ、これらは花ではなく胞子によって子孫を残します。また、先日の記事で取り上げたニンニクについても植物学上の花は存在しないと言われています。ニンニクの場合は花茎の先端に珠芽(※)を付ける性質があり、この部分が落下・発芽することで子孫を増やしていきます。

※便宜上、この部分を花として扱うケースもあるようです。

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