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【曙草】アケボノソウの名前の由来・花言葉は? - アタマの中は花畑
前回投稿した記事にて、アケボノソウ(曙草)と呼ばれる野草をご紹介しました。記事作成にあたり色々と情報を収集していたのですが、その際にアケボノソウがセンブリの仲間であることを知りました。
ということで、今回はセンブリについて少しご紹介したいと思います。センブリと言えば強い苦味を持つことでも知られますが…一体どのくらい苦いのでしょうか?
センブリの概要
科・属名:リンドウ科センブリ属
種別:二年草
花色:白
花期:8〜11月
原産:日本、朝鮮半島、中国
別名:トウヤク(当薬)など
花言葉:はつらつとした美しさなど
◎特徴:
日本・朝鮮半島・中国を原産とする二年草で、日本では関東〜九州のやや湿った山野に分布しています。発芽1年目はほとんど成長せず、ロゼットの状態で越冬した後、2年目の秋に白い花を咲かせます。
また強い苦味を持ち、古くから生薬(生薬名:当薬)としても親しまれていました。「センブリ」という名称に関しても、苦味が強く、千回振り出しても(薬用成分をお湯に溶かし出しても)まだ苦味が残ることが由来とされています(千振=センブリ)。
◎センブリの概要は下記記事からの引用です(一部編集)
【1000記事達成記念】名前にセン(千)が付く植物をご紹介します - アタマの中は花畑
センブリはどのくらい苦いの?
冒頭および概要欄でご紹介した通り、センブリには強い苦味があることで知られています。私自身も小学生時代の自由研究で薬草について取り上げたことがあるのですが、その際はセンブリ茶のみ飲み込むことができませんでした。このような経緯で当時の「トラウマ」になってしまったセンブリですが、実際のところどの程度の苦味を持つのでしょうか?
調べてみたところ、センブリには複数の苦味成分(スウェルチアマリン、スウェロシド、アマロゲンチン、アマロスウェリン、ゲンチオピクロシドなど)が含まれており、その中でもアマロスウェリンは天然成分の中でも屈指の苦味を持ちます。苦味の強さに関する明確な指標こそないものの、センブリは「世界一苦い生薬」と称されることもあり、その苦味の強さはお墨付きです。
「良薬は口に苦し」は本当?
センブリの苦味でまず連想するのが「良薬は口に苦し」ということわざです。このことわざには「良い薬は苦くて飲みにくいが、病気の治療には優れた効き目がある(転じて、良い忠告の言葉は素直に受け入れにくいが、本人のためになるというたとえ)」という意味合いがあります。ということは、屈指の苦味を持つセンブリについても、優れた薬用効果を持っているのでしょうか?
実はセンブリの薬用効果についてもお墨付きで、ドクダミ、ゲンノショウコと並んで三大民間薬に選ばれています。センブリに関しては消化不良や下痢、食欲不振などに効果があるとされ、長年にわたって人々の生活を支えてきました。
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