4月頃に花壇を賑わせていた花達も、いつの間にか葉が枯れ始めてきました。(球根を太らせる目的で)開花後にも追肥を行い葉を育てていたのですが、見た目的にもそろそろ限界のようです。
私が住んでいる地方はまだ梅雨入りしていないのですが、本格的な梅雨に入ってしまう前に球根を掘り上げることにしました。こちらはクロッカスの球根ですが…
外側の殻を1枚剥くと、中からいくつも球根が出てくることがあります。大きい球根はもちろんのこと、こうして球根が増えていても何だか嬉しい気分になります。この時期の球根掘りは、秋の芋掘りと同じようなワクワク感があります。
さて前振りが少し長くなりましたが、ここからが本題です。私が球根を掘り上げた目的は「来年も植えるために球根を保管しておく」ためなのですが、同じように毎年球根を保管されている方もいらっしゃるかと思います。その際によく話題に挙がるのが、球根の表面に付いた芋虫のような白い虫です。球根を傷めてしまうこともあるようですが、この白い虫の正体は一体何なのでしょうか…?
今回掘り上げた球根
まずは、今回掘り上げた球根の一部をご紹介しようと思います。こちらは昨年12月に「見切り品」として購入したクロッカスです。定価の半額以下で購入したものですが、たくさんの花が開花した上に球根もたくさん採れました。これだけでも元は十分に取れていそうです。
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続いては、今年で2年目の掘り上げとなるチューリップです。昨年掘り上げた球根を育てたものですが、今年もたくさんの球根が取れました。サイズの大きい球根も多く、このまま3シーズン目も植えることができそうです。
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球根の表面に白い虫が…?
今回球根を掘り上げていて気になったのが、球根の表面に付いた白い虫です。(この類の虫は苦手なので写真は割愛しますが)小さな芋虫のような見た目をしており、場合によっては1個の球根に数十匹ほど付いていることもありました。体長は1mmほどで、よく目を凝らさないと見つからないかもしれません(※1匹見つけた途端、次々と目に留まるようになりますが…)。
また品種別に比較すると、チューリップの球根に多く付いているような印象でした。品種によって、白い虫が付きやすい品種・付きにくい品種があるのでしょうか…?
白い虫の正体は「センチュウ」
今回私が見つけた白い虫はセンチュウ(線虫)と呼ばれる寄生虫だと思われます。センチュウは家庭菜園やガーデニングを行う上で特に気を付けなければならない虫の一種で、植物に寄生することでその葉や根を枯らしてしまいます。同じ植物を連作した場合や土の手入れを行わなかった場合などに発生しやすいようですが、意図せず外部から持ち込んでしまうケースもあることから、対策はなかなか難しいと言われています。
センチュウは球根にも寄生することがあり、特にチューリップの球根でよく見られます。今回私がチューリップの球根に付いたセンチュウを多く見つけたのも、この性質によるものかもしれません。
センチュウ対策としては、土壌消毒剤のほかマリーゴールドなどの対抗植物を植えることも効果的です。鉢やプランターの場合は、土を全て入れ替えてしまうことも選択肢となります。
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オーソサイドで球根消毒!
球根に付いたセンチュウを駆除するためには、球根をよく乾燥させてから保管する必要があります。しかしながら、乾燥が不十分だとセンチュウが生き残ってしまい、(昨年の我が家のように)球根の中身が空っぽになってしまうことがあります。
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そこで、今回は大事を見て球根を消毒してから保管することにしました。消毒剤として採用したのは、以前芝生の消毒にも使ったオーソサイドです。
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説明文を読んでみると、チューリップの球根を消毒するためには薬剤を800〜1000倍に希釈する必要があるようです。
ということで、(目分量ですが)900倍くらいの希釈液を作ってみました。900倍の割にはなかなか濃い色をしていますね…。希釈液の臭いは特に気になりませんでした。
そこに球根を浸し、そのまま30分放置しました。せっかくなので、クロッカスやアイリスの球根もまとめて消毒してしまうことにしました。
球根の消毒が終わったら、よく乾燥させた上で保管します。昨年は全体の10%ほどがセンチュウの被害を受けてしまったのですが、今年はもう少し被害が少なく済むことを祈るばかりです。