アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【総集編】3年目で夏果・秋果を収穫!イチジクの一文字整枝の挑戦記録

本ブログではさまざまな植物の栽培記録を投稿してきましたが、その中でも最も投稿期間が長かったのがイチジクです。

 

我が家にイチジクがやって来たのは2019年春(ブログ開設前)のことだったのですが、植え付け3年目での収穫を目指して「一文字整枝」と呼ばれる整枝に挑戦することにしました。以降は本ブログで近況をお知らせしてきましたが、植え付け3年目となる今年、遂に夏果・秋果の両方を収穫することができました。

そこで今回は総集編として、一文字整枝の挑戦開始〜収穫までの過程について、これまでの記事とともに振り返ってみたいと思います。

 

 

一文字整枝とは?(2019年8月)

下記関連記事からの引用になるのですが、一文字整枝とは、左右並行に伸ばした主枝から母枝を垂直方向に生やし、垣根のように仕立てる方法です。私の下手くそな絵ですみませんが、下の図のように仕立てるイメージです。

f:id:matundaba79:20210902230414j:image

一文字整枝を行うことにより、以下のようなメリットが得られます。

・木がコンパクトにまとまる

・低い位置で実をつけるため収穫がしやすい

 

ここから先は、我が家のイチジクとともに経過を振り返っていくことにしましょう。我が家にイチジクがやって来たのは2019年4月のことで、植え付け直後に1回目の剪定を行いました。剪定当時の写真は残っていないのですが…真っ直ぐ伸びていた主幹の先端を切り落とし、その下から生えた2本の脇枝を左右に伸ばしていきました。この際、斜めに立てた支柱に脇枝をそれぞれ括り付けるようにすると、枝が左右に広がりやすくなります。

植え付け4カ月後(2019年8月)には、それぞれ30〜40cm程度まで成長していました。

f:id:matundaba79:20210902230420j:image

◎1〜3年目の具体的な仕立て方はこちら

【イチジク】一文字整枝に初挑戦!1〜3年目の仕立て方 - アタマの中は花畑

 

早くも最初の実が…?(2019年9月)

脇枝の成長を見守っていたところ、植え付け1年目にして早くも最初の実が付いていることを確認しました。こうなると、まず気になるのは今育てているイチジクの品種です。

f:id:matundaba79:20210902230554j:image

イチジクには大きく夏果専用、秋果専用、夏果秋果兼用の3系統があります。我が家のイチジクは実家に生えていた木を挿し木したものだったため品種はわからなかったのですが、当時の記憶から夏果秋果兼用収穫の「カドタ」と予想しました。果たしてこの予想は当たっているのでしょうか…?

 

◎関連記事はこちら

我が家のイチジクはどの品種?イチジクの品種と特徴について - アタマの中は花畑

 

次々と実を確認!(2019年10月)

10月に入ると、枝の先端に次々と実が付くようになりました。この時期に付くのであれば夏果と思われますが、このまま冬を越してくれるか気になるところです。

f:id:matundaba79:20210902230740j:image

 

また一文字整枝の方も順調で、8月時点よりもさらに枝を伸ばしていました。

f:id:matundaba79:20210902230750j:image

◎関連記事はこちら

イチジクのその後 - アタマの中は花畑

 

最初の実、あえなく落下(2019年12月)

期待していた最初の実ですが、12月にあえなく落下してしまいました。植え付け1年目で収穫!…なんてうまい話はありませんでしたね。。。

f:id:matundaba79:20210902230932j:image

 

葉も次々と落ち始め、冬らしい見た目に変わりつつありました。全ての葉が落ちた頃、枝の誘引、および2回目の剪定に踏み切る予定です。

f:id:matundaba79:20210902230940j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】夏果だと思っていた実が冬に落ちた!原因は…? - アタマの中は花畑

 

いよいよ枝を一文字に(2019年12月)

予定通り全ての葉が落ちたため、まずは枝の誘引を行うことにしました。現在の支柱を外すと、2本の枝は斜め上に真っ直ぐ伸びていました。

f:id:matundaba79:20210902231300j:image

 

この枝を麻紐で強く誘引し、地面と並行になるよう仕立てます。これで枝の形としては「一文字」になりました。

f:id:matundaba79:20210902231307j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】一文字整枝、本番! - アタマの中は花畑

 

2回目の剪定(2020年1月)

誘引から少し経過したところで、続いては2回目の剪定に踏み切ることにしました。一文字整枝1年目冬の剪定は至ってシンプルで、左右に伸ばした枝の先端部分(木化していない部分)を切り落とすだけです。

f:id:matundaba79:20210902231534j:image

 

剪定の際は芽と芽の間を切るようにし、残った脇芽の成長を妨げないようにします。

f:id:matundaba79:20210902231601j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】夏果と秋果で剪定方法が違う!?イチジクの剪定について - アタマの中は花畑

 

2年目春の仕立て(2020年4月)

植え付け2年目に突入し、1月に剪定した枝の先端からは新芽が伸び始めました。

f:id:matundaba79:20210902231749j:image

 

新芽は枝のあちこちから伸びてくるため、等間隔になるよう間引いておくと枝が満遍なく成長します(下の写真参照)。

f:id:matundaba79:20210902231854j:image

一文字整理2年目の場合、本来であれば左右端の枝をさらに広げるように伸ばして「一文字」の範囲を広げていきます。我が家はスペースが限られているため枝を左右に伸ばすのはここまでとし、2年目に伸びた枝は全て垂直に伸ばす方針としました。

 

◎関連記事はこちら

【イチジク】一文字整枝、2年目春の仕立て - アタマの中は花畑

 

2年目も結実を確認!(2020年6月)

4月段階で残した枝は全て垂直に成長…するかと思いきや、太陽の光を求めてあちこちに広がり始めました。やはり植物の本能に逆らって整枝するためには、それなりの労力が必要なようです。

f:id:matundaba79:20210902232102j:image

 

また、1個だけですが葉の付け根に実が付いていることを確認しました。この時期に付くのであれば秋果と思われ、順調に成長すれば秋には収穫することができそうです。

f:id:matundaba79:20210902232106j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】待ちに待った結実!一文字整枝2年目で収穫なるか!? - アタマの中は花畑

 

念願の秋果初収穫!(2020年8月)

枝はさらに伸び、遂には我が家の敷地をはみ出しそうなくらいまで成長しました。隣家の方には許可をいただいているとはいえ、あまりに迷惑であれば剪定も考えなければいけませんね。。。

f:id:matundaba79:20210902232230j:image

 

また、たった1個の実はその後も順調に成長し、9月には念願の初収穫を迎えました。今回収穫した秋果はサイズこそ小さいものの、収穫量が多い点が魅力です。

f:id:matundaba79:20210902232234j:image

 

始めての収穫だったため、家族で分け合い美味しくいただきました。見た目はやや不恰好でも、味は濃厚でとても甘かったです。

f:id:matundaba79:20210902232236j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】一文字整枝、2年目の初収穫! - アタマの中は花畑

 

3回目の剪定(2020年12月)

2度目の冬を迎えた頃、3回目の剪定に踏み切ることにしました。一文字整枝2年目の冬は垂直に伸びた枝を全て切り落とすのですが、夏果を収穫する場合は前年に伸びた枝を残しておく必要があります。

f:id:matundaba79:20210902232424j:image

 

我が家のイチジクは夏果秋果兼用のカドタ(だと思い込んでいる)であるため、せっかくなら夏果も収穫してみたいところです。ということで、夏果用に枝を2本残してみることにしました。

f:id:matundaba79:20210902232431j:image

 

残した枝の先端には緑色の突起がいくつも見られ「これが夏果になるのでは…?」と淡い期待を抱いていました。

f:id:matundaba79:20210903165722j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】一文字整枝2年目の冬〜夏果・秋果の剪定方法について〜 - アタマの中は花畑

 

植え付け3年目突入!(2021年4月)

植え付け3年目に突入し、再び新芽の季節を迎えました。まだ誘引は行っているものの、地面と平行に伸ばした2本の主枝はだいぶ様になってきました。

f:id:matundaba79:20210902232621j:image

 

また、前年冬に確認した緑色の突起はやはり夏果でした。この時点で10個ほど付いており、今後の成長がとても楽しみです。

f:id:matundaba79:20210902232625j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】一文字整枝2年目の冬〜夏果・秋果の剪定方法について〜 - アタマの中は花畑

 

夏果に続いて秋果も確認!(2021年6月)

今年も垂直方向に伸びる枝の誘引を行わなかっため、あちこちに枝が広がり始めました。来年以降は支柱を立ててあげた方が良いかもしれませんね。

f:id:matundaba79:20210902232904j:image

 

夏果の成長は順調ですが、かなりゴツゴツした見た目になりました。本当に甘い実が収穫できるのか、少し不安になってきました。。。

f:id:matundaba79:20210902232908j:image

 

また、夏果だけでなく秋果も確認できました。この時点で10個以上付いており、今年は豊作の予感です。

f:id:matundaba79:20210902232913j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】6月の夏果・秋果〜イチジクの実は2年目以降の枝に付きやすい!?〜 - アタマの中は花畑

 

夏果の初収穫!(2021年6月)

つい先日までゴツゴツしていた夏果ですが、6月下旬になった頃から徐々に色付き始めました。そして6月末、遂に夏果も収穫することができました。

f:id:matundaba79:20210902233124j:image

 

夏果は大粒で甘い反面、梅雨期間中の収穫となるため日本では傷みやすいのがやや難点です。我が家でも、まともに食べることができたのはこの1個のみでした。

f:id:matundaba79:20210902233130j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】念願の夏果初収穫!秋果よりも夏果の方が大きいの!? - アタマの中は花畑

 

夏果に続いて秋果も収穫!(2021年8月)

夏果に引き続き、秋果の収穫シーズンを迎えました。しばしば鳥に食べられていますが、9月に入った現在でも毎日のように収穫できています。

f:id:matundaba79:20210902233303j:image

 

また一文字整枝3年目の夏ともなると、このような見た目になります。枝があちこちに広がった点は誤算でしたが、当初の目標どおり植え付け3年目で夏果・秋果の両方を収穫することができました

f:id:matundaba79:20210903170816j:image

◎関連記事はこちら

【イチジク】夏果に続いて秋果も!3年目で夏果・秋果の収穫に成功! - アタマの中は花畑

 

おわりに

前回の記事でも触れたとおり、イチジクの一文字整枝に関してはここで一区切りとしたいと思います。ただ、今後も何か動きがあれば不定期にご紹介するかもしれません。

f:id:matundaba79:20210902233411j:image

 

最後に「結局、我が家のイチジクは何という品種だったのか?」という件ですが、少なくとも当初想定していたカドタではなさそうです。というのも、収穫した実の色が明らかに違うんですよね。。。カドタであれば熟しても緑色のはずなのですが、我が家で収穫した実はどちらかといえば茶色に近い色をしています。(※私の両親からも、私が想定していたイチジクとは別の木からの挿し木であったことが告げられました)

f:id:matundaba79:20210903171438j:image

▲我が家のイチジクの実

 

改めて調べてみたところ、我が家で育てているのはホワイトゼノアと呼ばれる品種だったようです。ホワイトゼノアは夏果秋果兼用種で、実のサイズは小さいものの甘みが強い点が特徴です。アメリカではケーキの材料としても用いられているとのことで、早速妻がタルトを作ってくれました。

f:id:matundaba79:20210903172219j:image

私と妻は美味しくいただいたのですが、3歳の長男からは「イチジクいらない」と辛辣なコメントをもらいました。私も小さい頃はイチジクが苦手だったのですが、イチジクは大人の味ということなのでしょうか…?

 


【ホワイトゼノア】 いちじく 1年生苗